コヒレント社(米国カルフォルニア州サンタクララ:NASDAQ上場)は、ファイバー出力タイプのダイオードレーザシステムHighLightTM FAP 60 (波長:800〜820 nm、出力:60W)をリリースした。
HighLight FAP 60は、OLEDディスプレイのFRIT溶接やその他の産業用熱加工応用で求められる、優れた加工の均一性と高いスループットを実現する。また本モデルは、高い出力安定性(出力変動率 ±1%)や、ジッターフリーの高速立ち上り時間(<50 μs)などを特長とした優れた出力特性を持つ。さらに、4枚のレンズイメージャー(オプション)を使用することで、倍率の可変性と、トップハットのビームプロファイルが得られる。
HighLight FAP 60は、独自のファイバーカップリングモジュールを採用し、過酷な使用環境を強いられる産業用途において、ダウンタイムとランニングコストを最小化する。またシステムは標準コネクタ付きの20 mのファイバーを使用しているので、不具合が発生しても、素早く交換でき、さらにダイオードの損傷リスクを最小化するために、戻り光を検出したら直ちに、ダイオードをシャットダウンするモニターを内蔵している。加えて、コヒレント社のAAATM(アルミニウムフリー)ダイオードを使用し、数万個のフィールド実績があるFAP(ファイバーアレーパッケージ)技術を採用することで、高い信頼性と長寿命を実現する。
HighLight FAP 60は、典型的な熱加工応用である、スマートフォンのOLEDスクリーンのFRIT溶接に最適である。このスクリーンは、ガラス-OLED-ガラスのサンドイッチ構造で構成された大型パネルで、レーザは、デバイスをシンギュレーションする前に、フロントとリアのガラスプレートを融合する工程で用いられる。なお、HighLight FAP 60のトップハットプロファイルは、特に材料の周辺ダメージを防ぐのに有用である。
主な仕様- 波長: 800〜820 nm
- 出力: 60W
- 出力安定性(6σ):±1 %
- 立ち上り時間(@60W):<50 μs
- ファイバーコア径:800 / 910 / 1000 / 1200 μmなど各種用意(形状は丸型及びスクエア型を用意)
- OLED FRIT溶接
- プラスチック溶接
- ソルダリング
- 優れた出力安定性
- ジッターフリーの高速立ち上がり
- 各種コア径、形状のファイバーを用意
- イメージャー(オプション)にて、トップハットプロファイルを実現。可変倍率1.2x 〜1.5x。
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掲載日2010年11月22日