コヒレント社(米国カルフォルニア州サンタクララ:NASDAQ上場)は、2013年2月6日ライフサイエンスや各種計測、検査応用において、従来のガスレーザや全固体レーザの置き換え光源として最適な小型短パルスレーザFlareシリーズをリリースした。この新シリーズは、従来のレーザと比較し、優れた性能とコストパフォーマンスを実現する。
Flareシリーズは、近赤外(1064 nm)、グリーン(532 nm)、UV(355 nm)の3波長モデルを取り揃えている。特にUVモデルは、レーザマイクロダイセクション(レーザ光を用いて組織切片から特定の細胞を切り出す応用)やこれまで窒素レーザが使用されてきたMALDI-TOF(マトリックス支援レーザ脱離イオン化 - 飛行時間型質量分析)などの応用に理想的である。
Flareのパルス幅<2 nsは窒素レーザのパルス幅4 nsより短く、飛行時間型質量分析計の分解能を向上し、また1 kHzの高い繰返周波数(窒素レーザでは<100 Hz)での測定により、データの取得時間を1桁短縮できる。さらにFlareの産業用途に対応した封じ切りパッケージは、高信頼性と低ランニングコストを実現する。
Innolight社の買収により、Flareシリーズはコヒレントが販売を拡大している短パルス全固体レーザラインアップに加わり、この製品群がさらに強化された。このシリーズは、ライフサイエンスや各種計測、検査応用で求められる長寿命、出力、優れたビーム品質などの点で、従来のレーザと比較し、最適なソリューションを提供する。