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ライフサイエンス応用に最適な 高出力 短パルス 全固体(UV / Green / IR)レーザをリリース

Flare-NX

コヒレント社(米国カルフォルニア州サンタクララ)は、2015年6月22日MALDI-TOF(マトリックス支援レーザ脱離イオン化法 - 飛行時間質量分析)やレーザマイクロダイセクション、レーザ誘起蛍光(LIF)などの応用において、高速かつ高品質な処理を可能にする超小型パルスレーザFlare NXをリリースした。

本シリーズは、1030 nm、 515 nm、 343 nmの3波長モデルをラインアップしており、高パルスエネルギー(>500 μJ @ 1030 nm、 >300 μJ @ 515 nm、 >100 μJ @ 343 nm)でありながら、優れたビーム質(M2<1.2)、短パルス幅(〜1 ns)を実現している

その短パルスにより、MALDI-TOFの質量分解能など、様々な応用で時間分解能を向上する。また高いパルスエネルギーは、SN比の改善をもたらし、数パルスでの測定を可能にする。加えて、高いビーム質は、顕微鏡応用で、高い空間分解能を実現する。

MALDI-TOFは、タンパク質やウイルスのような大分子の研究など、ライフサイエンス分野で広く利用されている質量分析の1種である。これまでMALDI-TOFは、低繰返し周波数(最大100 Hz)の窒素レーザを用いて構成されていた。

最新のMALDI-TOF装置では、この最大2 kHzの高い繰返周波数のレーザを採用することにより、窒素レーザを搭載した従来型装置に比べ、高速でデータ処理が可能になる。またFlare NXは、空間分解能や優れた質量分解能を実現しながら、高速化のニーズを満たし、さらに簡易設置が可能なため、MALDI-TOFの測定コストをも低減する。(2ギガパルス以上の寿命を実現するため、窒素レーザよりもパルスあたりのコストを大幅に低減できる)

このレーザの他の応用として、レーザマイクロダイセクション(顕微鏡下で組織切片を観察しながら、特定の細胞をレーザによって切り出す応用)がある。この応用においても、Flare NXの高繰返し周波数、高パルスエネルギー、優れたビーム質などの特長が、高スピードと切断面の改善に貢献する。

主な仕様

  • 波長:1030±1 nm / 515±0.5 nm / 343±0.5 nm
  • パルスエネルギー:>500 μJ @ 1030 nm / >300 μJ @ 515 nm / >100 μJ @ 343 nm
  • パルス幅:1.45±0.2 ns @ 1030 nm / 1.15±0.2 ns @ 515 nm / 1.0±0.2 ns @ 343 nm
  • 最大パルス繰返周波数:2 kHz
  • 空間モード:TEM00 (M2<1.2)

アプリケーション

  • MALDI-TOF
  • レーザマイクロダイセクション
  • レーザ誘起蛍光(LIF)

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掲載日2015年6月24日