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2005年10月18日

Press Release

次世代高エネルギー産業用エキシマレーザの新モデルをリリース
-OLED, LCDフラットパネルディスプレイの品質向上に新提案-

LaserCam HR
コヒレント社(米国カルフォルニア州サンタクララ:NASDAQ上場)は、2005年10月18日 OLED及びLCDフラットパネルディスプレイ(以下FPD)の品質改善に向けた、新しいエキシマレーザ光源LAMBDA SX™ 315C(波長:308 nm、安定化平均出力:315W)をリリースした。

LAMBDA SX 315Cは、FPD製造における歩留りや処理コストの劇的低減を目的に開発された新型エキシマレーザで、FPD製造における低温poly-Si結晶化プロセスに最適な光源である。
またこの新型レーザの高処理能力は、類まれな高パルスエネルギー(最大1050mJ)と優れたパルスエネルギー安定性の組み合わせによる成果であり、このレーザで独自開発されたPowerLok™ とTimeLok™ 技術は、すべての条件において安定したレーザ性能を実現する。

アクティブマトリクス型有機ELディスプレイ(AM OLED)やシステムオングラス(SOG)ディスプレイといった小型高性能ディスプレイの需要は、継続して上昇すると予測されており、これらのディスプレイ製造メーカーは、エキシマレーザアニーリング(ELA)や逐次的横方向結晶化(SLS)のような既に実証されているエキシマレーザベースの再結晶化技術を信頼している。新型LAMBDA SX 315Cレーザは、これら両方式に対して、下記優位点により最適なレーザである

<FPD製造におけるLAMBDA SX 315Cの優位点>

  • TFTのしきい値電圧(Vth)のばらつきを最小化することにより、AM OLEDの大量生産を可能とする高速で均一な電子移動度を達成
  • 優れたレーザ性能と制御により生産歩留まりを改善
  • ELA及びSLS方式による低温poly-Si 結晶化プロセスを最適にサポートするため、既に確立されているLTPS回路設計手法がスムーズに適用可能
  • 競合他社レーザーに比べ圧倒的に高いパルスエネルギーにより、ビーム形成光学系の性能に余裕が生まれ、安定した結晶化プロセスを保証
  • 高パルスエネルギーによる1ショット毎のプロセス領域の拡大により、スループットを改善
  • 各コンポーネントの長寿命化によりランニングコストを20%削減
  • リアルタイムe-diagnostics機能により、計画的メンテナンス性能を強化
FPD市場を第一に設計された高平均出力(315 W 安定化出力)の LAMBDA SX 315Cは、微細加工やマイクロエレクトロニクスのパッケージングへの応用に対しても、理想的なレーザで、例えば、フレキシブル回路のレーザ直接描画やレーザリフトオフ等の応用にも最適である。
販売時期:2006年1月より出荷開始。
更なる技術詳細については、www.coherent.com または www.lambdaphysik.comを参照のこと。



主な仕様

  • 波長:308 nm
  • 安定化平均出力:315W
  • 最大エネルギー:1050 mJ
  • 最大繰返し周波数:300 Hz
  • パルス間エネルギー安定性(1 sigma):<1%


アプリケーション

  • レーザアニーリング
  • 微細加工
  • パッケージング