小型設計　産業用全固体パルスUVレーザ　新モデルをリリース

コヒレント社（米国カルフォルニア州サンタクララ：NASDAQ上場）は、2009年6月15日産業用全固体パルスUVレーザAVIA^TM355シリーズに新モデルAVIA 355-5 (波長：355 nm、平均出力： 5W @ 繰返周波数50 kHz)をラインナップした。

この新モデルは、GaN LED製造等におけるサファイア基板スクライビングのような、コストパフォーマンスが重要視される用途向けに開発された。AVIA 355-5は、繰返し50 kHz時、5Wを出力するQスイッチNd:YVO₄レーザで、150 kHzまでの高繰返し設定が可能である。また、短パルス(<20 nsec @ 5W)が高繰り返し周波数動作で実現できるため、熱影響(HAZ)を最小限に抑えた高スループット加工を実現する。

AVIA 355-5はAVIAシリーズの従来モデルと同様に、最適な加工操作性を得るために、様々なパルスエネルギー制御機能(ThermEQ^TM注1)、PulseEQ^TM注2)、PulseTrack^TM注3))を備えている。また自動クリスタルシフターの採用により、20,000時間以上の動作寿命が得られるよう設計されている。加えて、独自のPosilock^TM機能により、THG結晶移動後の優れたビーム位置再現性を実現する。

またAVIA 355-5は、装置組込み向けに、レーザヘッドのさらなる小型化を図った。また励起用ダイオードを変換効率の高いものにし、搭載数を１個にすることにより、ランニングコストを低減した。なお、このダイオードは、フィールドで簡単に交換できるため、ダウンタイムを最小限に抑えた運用が可能である。

主な仕様

• 波長： 355 nm
• 出力： 5W @ 50 kHz
• レーザヘッドサイズ：491 x 216 x 141 mm

アプリケーション

• サファイア基板の高速スクライビング
• シリコンダイシング
• 各種精密微細加工
• コールドマーキング
• 光造形

特長

• 小型ヘッド
• 低ランニングコスト
• 長期製品保証：2年間 (10,000時間)

注1）ThermEQ：バーストモード動作において待機時間に依存せず、出だしのパルスよりエネルギーを安定化させる機能
注2）PulseEQ：パルスの繰返に依存せず、エネルギーを均一にさせる機能
注3）PulseTrack：パルスのタイミングとエネルギーを制御し、繰返周波数を可変してもエネルギーを一定に抑える機能

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