コヒレント社(米国カルフォルニア州サンタクララ:NASDAQ上場)は、2009年6月15日産業用大出力全固体パルスIRレーザMambaTM(波長:1064 nm、平均出力: 525W @ 10 kHz)をラインナップした。
Mambaは、薄膜太陽電池のエッジデリーションやITO膜のパターニング等、高スループットでの加工が求められる応用向けに開発され、産業レベルに不可欠な高信頼性、長寿命かつダウンタイムの最小化を同時に実現する。またMambaの高信頼性は、独自のセミロボテック生産技術PermAlignTM注1)や自社製長寿命AAATM(アルミニウムフリー)ダイオードの採用により実現した。さらに、励起用ゲインモジュールはフィールド交換が可能なため、ダウンタイムを最小限に抑えることができる。
Mambaは、レーザヘッドと電源が分離(ケーブル長5 m)されており、スペースに制限がある装置への搭載が容易である。加えて、ファイバー伝送オプションも提供可能で、600μm、 800 μm径のスクエアファイバーにより、エッジデリーション用途などにおいて、加工スループットを最大化できる。またMambaは、シングルショットやバーストモード動作時のファーストパルス安定化機能、内蔵式アッテネータ等を備えて、スループットや加工品質の向上のみならず、柔軟な操作性をも実現する。なお、コヒレント社は、Mambaのグリーンモデル(出力:325W @ 波長:532 nm)も同時にリリースする。
主な仕様
- 波長: 1064 nm
- 平均出力: >525W @ 10 kHz、パルス発振
- パルス幅:<90 ns @10 kHz
- パルス間安定性:<1 %rms (1σ)
アプリケーション
- ソーラーセル加工(エッジデリーション、薄膜パターニング)
- レーザアニーリング(TFT、半導体パワーデバイス)
- ITO薄膜、ブラックマトリクスパターニング
特長
- 自社製新設計PulseLifeダイオード搭載
- ゲインモジュールのフィールド交換可能
- 良質な空間モード特性 (マルチモード)
- PermAlign技術によるアライメントフリー設計
- 任意のバーストオペレーションが可能
注1)PermAlign: クリーンルーム内で、ロボットを用いてプレート上に正確に光学部品を直接ハンダ付けする技術。
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掲載日2009年6月16日