Monitorシートの6行目はPotential情報です。
Definite: 系の各元素(あるいは独立成分)の化学ポテンシャルが定まっている。
Indefinite: 系の各元素(あるいは独立成分)の化学ポテンシャルが不定であるか
Projected Gradient > 1 である。
各元素の化学ポテンシャルが定まればそれらを
L1,L2,…,Lnとして
ある化合物のActivity Aは
μ0 + RTln(A) =
a1L1
+a2L2+
…
+anLn
により求められます。ここで
μ0 : その化合物のその温度、1atmにおける化学ポテンシャル
aj : その化合物のj番目の元素に対する化学量論係数
です。
このActivityは気相の場合(理想気体として扱っていますので)それぞれの分圧(atm)を示していることになります。 ただし、気相種すべてのモル数が0でもPotentialが確定していれば0でないActivityの値が表示されます。 これは平衡蒸気圧を意味しています。それら平衡蒸気圧の和を見ると外圧に達しないために気相種が出現できなかった ことがわかります。
なお出現している凝縮相については1となりますが、出現していない凝縮相についてはこの値が 1に近い程、温度、圧力/体積などの条件が変われば出現しやすいことを意味しています。
Indefiniteの場合、気相の場合は単なる分圧計算による結果を表示し、凝縮相の場合は'----'と表示 していますが、出現している凝縮相のActivityが1であることはこの場合でも同じです。
各元素(あるいは独立成分)の化学ポテンシャルが定まるか不定になるかは最終的に出現している 化合物の組み合わせにより決まりますが計算法の詳細になるので省きます。
なおPotential情報はActivitiesシートの2行目でも再左端セルをクリックすることにより 見ることができます。