MALT新着情報, 関連ソフトの機能拡充
(1) gem での水溶液取扱法の要点は以下の通りです。
- 既定の取り扱い
- 水溶液化学種を含んだ系では、H2O(l)を溶媒とし水溶液化学種を溶質とする理想水溶液混合物モデルで取り扱われる。
- 水溶液化学種の活量指定
水溶液化学種の活量を指定するコマンドを用意し、理想気体の各蒸気化学種の分圧を指定する方法と同様に、水溶液化学種の活量を固定するコマンドを用意した。H+イオンの活量固定を用いて、pHの固定ができることになった。
- 制限
各化学種の有効温度範囲を超えているかを表示する機能を新たに設けた。特にこの機能は高温熱容量を持たない水溶液化学種に関しては重要である。
(2) CHD での水溶液取扱法の要点は以下の通りです。
- プールベ線図に関する既定値設定
- 水溶液系の化学ポテンシャル図としては、Pourbaix線図がよく知られており、よく利用されていることから、デフォルトの設定としてPourbaix線図を描画することを優先した。このためいくつかのデフォルト値の設定とその変更を図として確認できるように設計されている。
- ただし、水溶液系ではないと判断されると、通常のCHDの機能が作動するようにしてある。
- 典型図、相安定図、プロファイル線図
- 通常、Pourbaix線図として知られる図にはいくつかの異なる図が用いられている。最も良く利用されるのは、固相などと水溶液化学種との平衡関係をpHと電位(あるいはpHと同等のpE)で構成される座標上にプロットされるものである。考察対象とする元素(酸素、水素以外)がこの座標でどのような安定な化学種として存在するかを示している。
- 固相など水溶液以外の相を対象外としてどの水溶液化学種が安定になるかを示す図は、Predominace area diagram(相安定図)と呼ばれる。
- また、複数の化学種から構成される混合物を取り扱うことになるので、横軸に選んだ変数に対してどのように各化学種の濃度あるいは化学ポテンシャルが変化するかを示すプロファイル図も良く使われる。
- 多元系プールベ線図
- 多元系のプールベ線図も構築可能である。一般化学ポテンシャル図の戦略的な手法を採用し、更にFeやS等の二つの元素が対象となる安定線図を描画する時に採用される手法に則っている。通常、鉄を含んだ化合物あるいは化学種の安定域が可視化されます。
- 一般化された化学ポテンシャル図では、鉄を含まない化合物あるいは化学種を透明化する手段を採用すれば同等のことが実現できます。この透明化/非透明化の操作は、自動的にも、手動で行うこともできます。
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