MALT新着情報, データベース格納化合物
MALT新着情報, データベース格納化合物
MALTデータベース開始以来、主に高温プロセスで必要となる化合物を中心にして格納化合物の充実を図ってきた。今回の改訂での主な特徴は以下の通りである。
- 酸化物:
凝縮相については複合酸化物を重点的に採取することに努めてきたが、今回はハライド系にも収録作業を進めてきた。298Kでの熱力学データが既知であるにもかかわらず、熱容量が未知のため、収録には至らなかった化合物についても、高温熱容量を推算して、加えることとした。
- 気相化学種:
気相種についても、近年の高温プロセスの利用拡大に伴い、種々の化学種が必要とされてきたので、極力収録するように努めた。
- 水溶液化学種:
- 背景:
- 今回の最も大きな進展は、水溶液化学種の格納である。高温化合物の収録は高温プロセスでの熱力学の適用を前提としているものの、水溶液化学種については、その熱力学データのデータベース化の状況およびその利用形態が高温データとは、やや異なることもあり、従来のMALTシステムからは除外していた。
- しかしながら、その利用方法には違いはあるものの、共通点も多いため、従来から蓄積してきたデータベース活動、ソフトウエアーの利用法を水溶液系にも十分適用できるであろうと判断し、水溶液の取り扱い方法を検討した。
- データベースと関連ソフトからなるMALTシステムでも水溶液を取り扱うことを検討してきた。
- 室温、298.15 Kにおけるデータ
- 水溶液系取り扱いの原則として、標準温度 298.15 K での利用を促進することとした。このため、高温熱容量が未知の化学種も格納することとした。
- データ取り扱いでの特別な配慮
- 高温熱容量データを持たない化学種:
高温熱容量がない化学種がデータベースに含まれることから、このような化学種を含んだ系での熱力学計算は、標準温度 298.15K 以外では行えないようにした。
- 表示
- このような化学種は、化合物表では、適用温度範囲が (298 298) と表示される。
- MALTダイレクト下でのgem/CHD
- 関連ソフトgem、chdでの取扱法はそれぞれのソフトのマニュアルに記載されている。その要約はgem CHDにおける拡張機能を参照
- 最も有効に水溶液データをこれらのソフトで用いることができるように、重要な機能であるMALT Directを変更した。
- これらのソフトでは水溶液を表現するために、H2O(l)を溶媒とし、水溶液化学種(a)を溶質とする理想溶液近似の取り扱いをして、データを受け渡すことした。動作を確実にするためには、MALTで化合物検索を行う時に、 のように必ず水素と酸素を含む元素集合で指定するのが良い。
利用者への追加サポート情報
- データを更新した化合物の古い熱力学データの提供
MALTデータベースの古いデータは、USERDBファルダーに、MALTOldComps.txt と MALTOldComps.udb というファイル名で、 User1.txt などのサンプルファイルと一緒に格納されている。.
- MALT化合物ファイルについて
- ユーザーデータベースに対するユーティリィティー
MALT メインメニュ
MALTのコマンド
MALTのダイアローグ
MALTのファイル