ポップアップメニュ : 化学種濃度
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化学種が混合相の一成分である時には、この化学種の濃度がそレぞれの点において計算され、化学ポテンシャル表 あるいはポイント表リストに与えられます。
簡単のためにここでは理想会合混合体を考える。この混合体のギブズエネルギーは次のように書ける;
Gmix(AxByCz) = l μ(AB) + m μ(BC) + n μ(AC) (1)
ここに、この混合体は、構成成分AB, BC, ACよりなる。
構成成分AB, BC, ACの化学ポテンシャルは元素の化学ポテンシャル値, μ(A)、を用いると次のように書ける。
μ(AB) = μ(A) + μ(B) (2)
μ(BC) = μ(B) + μ(C) (3)
μ(AC) = μ(A) + μ(C) (4)
更に構成成分ABの対数活量は次のようにかける。
RT ln a(AB) = μ(AB) - μ°(AB) (5)
混合体の全ギブズエネルギーは次のようになる。
Gmix(AxByCz) = l μ°(AB) + m μ°(BC) + n μ°(AC)
+RT{l ln a(AB) +m ln a(BC) +n ln a(AC) } (6)
理想混合物では、濃度は活量に等しい。上式は濃度が活量と同じ値で与えられる理想混合物となる。
平衡点では、すべての化学種が決まった化学ポテンシャル値を持つので、化学式(1)で、 l, m, n の定数はこれら構成成分の濃度に関連することになる。実際、l/(l+m+n), m/(l+m+n), n/(l+m+n) は各構成成分AB, BC, ACのその点における濃度となる。
混合物が安定相として存在しない条件下でも、化学ポテンシャル値あるいは濃度は評価することができ、表示することができる。