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データの詳細説明
考慮する事項:
- 熱力学kデータと状態図情報との整合性をとるのが困難なもの。あるいは熱力学データの取得時に速度論的効果の影響があることが疑われるもの。
- 熱力学データの確定にあたり、厳しい議論が生じている化合物で、特にコメントをする必要のあるもの。
- ペロブスカイト化合物と関連する RuddlesenーPopper相のようにその挙動についての特別な記述をひつようとするもの。
- 化合物データの有用性を高めるために行った気相化学種、水溶液化学種の高温熱容量の取り扱いについての説明。
焦点を当てた化合物/性質
- ペロブスカイト化合物関連Ruddlesden-Popper相
- ペロブスカイト構造あるいは関連するRuddlesden-Popper構造の複合化合物は同一の化合物群の中で広範囲の固溶体の形成を示す。
- このためこのような化合物群を理想会合体溶液モデルで取り扱うのが魅力的になります。このため、化学式として A3B2O7 の代わりにA1.5BO3.5を、A4B3O10の代わりにAB0.75O2.5 を採用することとした。
- 理想会合体溶液モデルでは混合エントロピーが一つの分子(溶液の仮想的な構成成分)中の原子の数に大きく依存するからです。
- La2Zr2O7 について
1990年代初めに熱力学的な評価を行った後、La2Zr2O7の熱力学データについての研究が行われてきたが、それにもかかわらず変更を行わなかった。詳細な報告を行った。
- NaSiConおよびNa-Zr-Si-P-O 系の関連化合物
Nasiconの旧データは文献162の電気化学的研究成果を元にしていた。新らたに熱測定並びに沿う関係の研究が広範に行われたので、相関係と整合性のある熱力学データを評価する試みを行った。
- Li-Mn-O 系
- この系はリチウムバッテリーの技術分野で有名である。材料の挙動並びに電気化学的な挙動は室温付近で詳しく検討されている。他方で、高温挙動も良く検討されている。関連する情報の間でやや整合性に欠けることも見いだされる。今回採用されている熱力学データは、室温の電気化学的特性は必ずしも化合物間の最安定な挙動と必ずしも整合しないという理解の元で導出された。
- Li-Fe-P-O 系
この系も同じくリチウム電池技術では重要な系である。材料化学の中でどのように熱力学を用いていくかに関して新たな特徴が現れている。第一原理による計算のより深い利用である。Li-Fe-P-O 系では、系統的な方法論が採用され多元系の相安定性を明らかにしようとしている。このような華原磬では実験的な検討は高温における相平衡を明らかにすることに注がれているが、熱量計による検討はまれであり、決して系統的であるとはいえない。この意味で、この系は、どのように実験的な努力とのその結果の情報と理論的なものとを調和的に用いていくかの重要な例を提示している。CHDマニュアルの作図例9a、9bで部部的にその一端を示した。
- 水溶液化学種の高温熱容量
近年、地質学に関連した水溶液化学種の熱容量がMALTが採用している式とは整合性のない熱容量式で評価されるようになった。これらの報告されている係数をどのようにMALTとの熱容量式に変換するかを述べる。
- 気相化学種の高温熱容量
多くの気相化学種の熱力学データが高温質量分析計をもちいて決められている。ただし、多くの場合 298 K あるいは 0 Kでのエンタルピーの値しか報告されていない。簡単な考察で、推算値を得るを試みた。
- 高温合金
MALTデータベースでは極限られた数の合金しか収録していない。MALTでは非理想溶液のデータは扱わず金属間化合物のみ格納するという方針を採用していためである。対象となる合金固溶体の安定性を大まかに提供するために、特定の組成の合金を採用することをしている。
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